所信表明(令和8年2月28日)

ページ番号 1028697 更新日  令和8年3月2日

1 はじめに

昨年12月14日に執行された東久留米市長選挙におきまして、多くの市民の皆様にご支持をいただき、引き続き、市長の重責を担わせていただくことになりました。改めて、その職責の重さに身が引き締まるとともに、東久留米市の将来に向けた責任感、使命感にあふれております。
市民の皆様のご負託に応えられるよう、市政運営に全力を尽くしてまいる所存であります。

顧みれば、市長任期一期目は、新型コロナウイルスの蔓延、長期化する物価高騰、経験したことのない豪雨災害と、これまでの経験を遥かに超える困難が押し寄せました。しかし、そのたびに市民の皆様と力を合わせ、危機を乗り越え、将来に向けた改革の礎を着実に築いてまいりました。また、私の思い描くこのまちの理想像である「あんしんして暮らせるまち」の実現に向けて、「未来志向の公共施設マネジメント」、「人にやさしいデジタル化」、「こどもたちへの投資」の3点を重点事項に掲げ、全力で市政運営に取り組んだ4年間でもありました。
これもひとえに、市民の皆様や議員各位、関係団体の皆様のご理解、ご協力に支えられた結果と考えており、心より感謝申し上げる次第であります。

本市を取り巻く社会環境は大変厳しく、多岐にわたる懸案課題が残存しており、今後も様々な困難に立ち向かわなければなりません。
これまでの4年間で蒔いた種が、花を咲かせ、そして結実するよう、任期二期目におきましても、市民の皆様、議員各位のご理解、ご協力を切にお願いいたしながら、今後4年間の市政運営にあたりまして、所信の一端を申し述べさせていただきます。

2 市政運営の基本的考え方と今後の展望(新しい東久留米~やれる・できる!未来を創る“新しい”挑戦)

はじめに、食料品や電気・ガスをはじめとした長引く物価高騰への対応についてであります。

国では賃上げこそが成長戦略の要であるとし、持続的・安定的な物価上昇のもと、日本経済全体で実質賃金上昇を定着させるとしておりますが、現状は、物価高騰が賃金の上昇を上回り、結果、家計にも影響を与えております。まずは、直面する物価高騰に対し、国や東京都の補助金・交付金を活用して、市民の皆様の日々の暮らしや市内事業者の安定的経営を守るべく、迅速に必要な支援を行ってまいります。

本市の人口動態を見れば、令和8年1月1日時点での総人口は、116,570人、65歳以上人口は33,771人(構成比率29.0%)、生産年齢人口は69,335人(構成比率59.5%)でありましたが、「東久留米市第5次長期総合計画後期基本計画基礎調査報告書」に示す本市の人口推計では、令和32年(2050年)の総人口が107,967人に減少する中、65歳以上人口は38,819人(構成比率36.0%)に増加となる一方、生産年齢人口は57,386人(構成比率53.2%)に減少すると予測しております。人口減少、少子化・超高齢化の進行による本市の労働力不足は、年を追うごとに厳しくなり、かつての高度経済成長を支えた人口ボーナス期を背景としたまちの発展は望めません。

国が提供している地域経済分析システム(RESAS)によると、都心のベッドタウンである本市の特性から、雇用者所得は市外から流入しており、これが一因となり、令和4年における本市の地域経済循環率は83.6%と微増であるものの、他地域の経済状況に依存している状況にあると言えます。また、市民の消費等を示す民間消費額では、約1,012億円が市外に流出しており、その支出流出入率はマイナス28.8%、全国順位は1,741市区町村中1,581位と若干、上昇しておりますが、非常に低位な結果となっております。これらを踏まえれば、地域経済における最大の課題は、市民の所得が市内で経済循環せず、市外に流出していることが挙げられます。

加えて、用途地域の準工業地域が全体の5%に満たない土地利用の状況、それも影響しての法人市民税が市税全体の4%に満たない歳入構造も課題の一つになっております。更に、既存公共施設の老朽化への対応も、喫緊の課題として向き合わなければなりません。

これまでの間、このまちの未来を守る基盤づくりに取り組んでまいりましたが、これは、あくまでも「序章」に過ぎません。時代の変遷等により社会背景や人の価値観などが大きく変化している今こそが、「新しい東久留米」へと生まれ変わる絶好の機会であります。
今を生きる私たちは、まちの未来に何を引き継ぐのかが問われています。私は、この東久留米市を、現状の住み心地の良さを維持しつつも「持続可能で安心できる、次世代が誇れるまち」へと必ず転換させます。それは市制施行100周年を迎える2070年に向けた「本章」となる取り組みでもあります。

ここで、その「新しい東久留米」に向けた4つの“新しい”挑戦をお示しいたします。

東久留米駅からはじまる“新しい”まちづくり

一点目の挑戦は、「東久留米駅からはじまる “新しい”まちづくり」であります。

まちなかに豊かな水や緑があふれつつ公共交通網は充実し、市内に生活用品店が複数あり、日々の暮らしを営む際に不便さを感じない。こうした特長をもつ本市の強みは、暮らしやすさ、住民満足度の高さに長けていることであります。一方で、人口減少や更なる少子化・超高齢化、特に生産年齢人口が今後大幅に減少する人口動態を勘案すれば、これからも持続できるまち、次の世代が誇れるまちへと転換するためには、これまで育んできた「まちの強み」を単に後世につなぐだけでは事足りません。本市を取り巻く社会環境が著しく変化する中で、これまでの市民サービスを持続的に続けていく、更なるまちの成長を促していくためには、行政をはじめ、このまちが変化していかなければならないということであります。

このような考えに立ち、新しい取り組みとして、地域の魅力とポテンシャルを活かしたにぎわい・集いをもたらすまちづくり、強く、しなやかな強靭性の高いまちづくりを計画的に進めます。

人口減少時代の到来にあたり、これまでの人口増加を契機とした、増えること、増やすことに重きを置いたまちづくりから、縮小する中でどのように充実した持続可能なまちへと変貌させるかという、新たなまちづくりを表現した、「縮充」という造語があります。私が強く推し進めてきた公共施設マネジメントは、まさにこの表現が相応しく、これこそが、東久留米市の今後の公共施設のあり方であると共鳴いたしました。公共施設マネジメントの推進にあたっては、いわゆる「縮充」の視点で進めます。
私は、本市の強みである住み心地の良いまちに、新たな付加価値を創出いたします。

続いて、具体の取り組みであります。

駅は単なる交通結節点に留まらず、そのまちを象徴する玄関口として、地域経済等の面でも大きな効果をもたらすものであります。東久留米駅西口昇降施設及び駅西口広場は、現行法適合を前提に富士見テラス機能の再建をはじめ、多くの方々の利便性や安全性を高めつつ、地域活性の拠点としてリニューアルすべく、着実に事業を前に進めてまいります。

都市の空間的な側面からの土地利用・都市施設などの整備方針である都市計画マスタープランは、強くしなやか、にぎわいをもたらす新しいまちづくりが進められるよう改定作業に着手し、市内全域を対象に建蔽率、容積率等の見直しや最低敷地面積、準防火地域の設定等の取り組みにより、まちの防災力の向上もめざしてまいります。合わせて、個々の都市計画事業等を点で捉えるのではなく、一定エリアを一連とした面的整備として、地域の特色やポテンシャルを活かした、にぎわいあふれるまちづくりを進めてまいります。
都市計画道路をはじめとした都市基盤の整備は、安全性や住環境の向上とともに、周辺環境と調和した適正な土地利用の誘導によるまちづくりに向けて、計画的かつ着実に取り組むべきと考えております。

喫緊の課題である既存公共施設の老朽化への対応については、各種データを基に一定の条件を付して導き出した施設の複合化、集約化を図りつつ、この中で新たな付加価値を創出する、いわゆる「縮充」の視点からの公共施設のスリム化に向けたビジョンの素案を8年度中に取りまとめてまいります。公共施設や学校の更新、再編は、地域にとって大きな影響を伴う決断であります。
私として、適切に判断してまいります。

そして、このビジョンに沿って、コミュニティ機能をはじめとした地域の公共施設機能を市内小・中学校に複合化、集約化し、地域の拠点となる学校施設へと更新いたします。これにより、アクセス性の高い学校施設の利便性向上に加え、学校を中心とした地域住民や団体等の交流機会の増加による新たな地域のにぎわいも期待できるものであります。
公共施設の維持管理に民間のノウハウを活用した、効果的・効率的な管理が期待できる公民連携手法の導入をめざし、指定管理者導入施設等を除く建築系公共施設を対象に、包括管理業務の導入検討を進めてきており、ここで一定の課題整理がなされたことから、9年度からの開始に向けて準備を進めてまいります。

スマートで市民に優しい“新しい”市役所へ

二点目の挑戦は、「スマートで市民に優しい“新しい”市役所へ」であります。

コロナ禍以降、加速度的にデジタル化が進み、日常生活、企業活動、公的分野といった様々な場面でデジタル化の恩恵を実感できるようになり、もはやデジタルなしでは成り立たない世の中となっております。一方で、大きな社会問題の一つである生産年齢人口の減少による労働力不足の波は、東久留米市をはじめとした公共分野においても例外なく訪れるものと予測されておりますが、その影響が顕著化した時点で対応しはじめてもすでに手遅れであるため、先を見据えた上でのデジタル化等による業務効率化、生産性向上にも取り組むことが必要であります。

デジタル化、DXの取り組みは、市民の方々の利便性を高め、市民の方々にやさしいものであることが大切であります。「行かない・書かない・待たない」窓口改革をはじめ、市民の方々に、お手間を取らせない市役所づくりを進めます。合わせて職員の負担軽減、生産性向上を図り、デジタルが苦手な方への対応やフェイストゥフェイスで応じることが必要な相談業務に従事するなど、リアル対応を強化し、真に「人にやさしいデジタル化」を実現いたします。

また、事務所機能を中心とした行政サービスの拠点でかつ、万が一の災害時の防災拠点ともなる市役所本庁舎については、市民の方々が便利で利用しやすい、市民の方々にも職員にも環境にも優しい、DXとGXを機軸としたスマート市役所へと大規模改修する検討を前に進めます。
私は、デジタル化、DXの取り組みによる市役所改革を推進し、市民の方々の利便性向上と職員の生産性向上の両面を追求いたします。

続いて、具体の取り組みであります。

急速な社会のデジタル化の流れを受け、スマートで市民に優しい新しい市役所に改革すべく、各種手続のオンライン化のみならず、市公式LINEアカウントの構築やセグメント配信での情報提供などによる市民サービスの充実化を図ってきており、ご利用いただいた方々にも利便性を実感いただけているものと考えております。今後も積極的にデジタル化を推進し、市民サービスの質を高め、利便性を向上させることはもとより、生成AIの活用により職員の生産性向上を図り、行財政改革にもつなげてまいります。

「行かない・書かない・待たない」窓口実現への書かない窓口の横展開にあたっては「待たない」にも着目し、市役所本庁舎一階へのキオスク端末の設置のほか、窓口の予約制の導入により、来庁者の利便性向上や窓口の混雑緩和、受付時間の短縮に向けて取り組み、市民課、保険年金課をはじめとした総合窓口化への第一歩を踏み出してまいります。併せて、連絡所機能のあり方については、現在、庁内で見直し検討を行っており、8年度の早い段階で報告書を取りまとめてまいります。

市役所本庁舎の大規模改修を機とした近未来型市役所への変貌に向けて、7年度末を目途に改修基本計画を鋭意取りまとめているところであります。今後は、この基本計画で整理する内容を踏まえ、全体スケジュールを見直すとともに、発注者の補助者・代行者となるCM(コンストラクション・マネージャー)を選定した後、本庁舎改修の基本設計や旧下里小学校改修の実施設計の要件を整理し、8年度中に必要な対応を図ってまいります。

健康寿命の延伸に向けて、保険者等が加入者の医療、健康データを活用、分析し、効果的かつ効率的な健康づくり事業を実施することは、加入者の健康増進はもちろんのこと、保険者等の財政運営面でも効果をもたらします。このようなデータを有効活用した健康づくり事業に取り組み、課題の同時解決をめざします。

限られた財源、限られた人材というリソースを以て「あんしんして暮らせるまち」を実現するためには、更なる効果的・効率的な市政運営を追求することが必要であります。今後も不断の行財政改革を推進してまいります。

“新しい”学校でこどもたちの未来を拓く

三点目の挑戦は、「“新しい”学校でこどもたちの未来を拓く」であります。

7年10月に開催された児童参加型生徒会サミットに、私も出席させていただきました。幅広い年齢のこどもたちが、小学生、中学生の枠を超えて活発に意見交換をし、行政に要望するだけでなく、「まず一緒にやろう、自分たちでやろう、出来ることからはじめよう」という発想が、こどもたちから自然に出てきており、発表も素晴らしいものでありました。市制施行100周年を迎える際の地域社会の担い手は、自由で柔軟な考えを持った、可能性あふれるこのまちのこどもたちであります。

私が推し進めている「こどもたちへの直接的な支援」としての学校施設の更新にあたっては、こどもたちの学び舎としての環境整備はもちろんのこと、学校教育に留まらず、地域の様々な方々と触れ合う、地域での体験活動を創出する、このような地域との連携という社会教育の視点での環境整備も必要であります。また、不登校対応の一環として、教室以外に通える場づくりに取り組むなど、誰一人取り残さない教育環境の整備も大切であります。

公園行政では、こどもたちをはじめ、市民の方々の意見を聞きながら、多世代が集い、にぎわいあふれる、魅力的な憩いの場づくりを進めます。
私は、市制施行100周年を迎える2070年に向け、このまちを、この地域社会を担うこどもたちを全力で応援いたします。

続いて、具体の取り組みであります。

こどもたちの学びの場となる小・中学校の施設更新について、教育委員会では、今後10年程度の期間の学校施設の更新等を示す個別施設計画の作成を、8年度中に進めていくとのことであります。具体的な学校の施設更新として、「「未来思考」で実空間の価値を捉え直し、学校施設全体を学びの場として創造する」、「時代の変化、社会的な課題に対応できるよう、柔軟性、可変性を持つ」、このような時代の変化に即した整備をめざすとのことであり、私としても教育環境の充実に向けて、教育委員会と連携し、組織的な対応をはじめ、その実現に努めてまいります。

その他、教育委員会と連携して進める取り組みとして、大きく一点目は学習環境に係る案件について、はじめに今後の水泳指導であります。教育委員会では、全天候型の外部プール施設を活用した水泳外部指導委託を導入することのメリットを認め、1ないし2 校で試行実施することが望ましい、とのことであります。今後、様々な状況を勘案しながら、然るべき時期に、屋内プールを活用した水泳指導を試行的に導入してまいります。
また、こどもたちから直接、「制服(標準服)をリニューアルしたい。」との声を伺いました。気候変動により留まるところを知らない夏の猛暑もあり、学習面や放課後活動にも影響を与えているものと思慮するところであります。こうしたこどもたちの願い出を受け、教育委員会にもその旨を伝え、検討をお願いしてまいります。また、校内の安全面の強化や時代の変化に合わせたICT環境の整備等についても、適宜実施してまいります。

大きく二点目は、誰一人取り残さない教育環境の整備に係る案件についてであります。教育委員会では、児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた、適切な指導・支援が行えるよう、特別支援教育の充実に向けて取り組んでいるとのことであります。既存の情緒固定特別支援学級の在籍児童数の増加が著しいことから、新たに第七小学校に情緒固定特別支援学級を開設いたします。

また、不登校対策として、教育センターとわくわく健康プラザで実施している学習適応教室については、現体制により引き続き、運営いたします。不登校生徒の学びの選択肢が広がる「チャレンジクラス」については、東京都の方針を踏まえ、当面は下里中学校での運営を継続いたします。

公私連携型保育所とは、民間法人と協定を締結し、既存の公立保育施設の譲渡等のインセンティブを供することにより、保育所運営への市のかかわりの強化が図れるとともに、民間のノウハウ等を活用した質の高い保育サービスを提供できる運営形態であります。現在、11年度からのちゅうおう保育園の公私連携型保育所への移行に向けて準備を進めており、ここで保育園条例の改正も提案し、8年度はプロポーザルによる事業者選定を行ってまいります。また、公設民営保育園の公私連携型保育所への移行についても、9年4月の入所申請のご案内時にお示しできるよう、検討を進めてまいります。引き続き、こどもたちを取り巻く状況などを踏まえながら、市全体の保育サービスの質の向上に努めてまいります。

子育て世帯の不安解消や状況把握の機会を増やすことを目的とした、地域子育て相談機関については、「第3期東久留米市子ども・子育て支援事業計画」において、こども家庭センターを補完し、子育て世帯の身近な相談機関として、市内児童館等へ整備できるよう取り組みを進めていくこととしており、8年度に2カ所を開設するとともに、10年度に2カ所の開設をめざしてまいります。

国の「こども未来戦略」に基づき、全てのこどもの育ちを応援するとともに、子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルにかかわらない形での支援を強化することを目的とした、こども誰でも通園制度については、7年度より、多様な他者との関わりの機会の創出事業を実施しておりますが、国の本格実施に伴い、乳児等通園支援事業も実施してまいります。
これらのこども施策全体を統一的に推進する総合的な計画として、「(仮称)東久留米市こども計画」を8年度末までに取りまとめられるよう検討を進めており、作業に当たっては、市民参加のプラットフォームである「くるりっど」なども活用しながら、こども、若者のご意見やヤングケアラー等の実態把握に努めております。

公園行政の推進では、手塚治虫氏がご逝去されるまでの間、住まわれていた邸宅地及びその周辺を活用した北部地域の基幹公園の整備と合わせ、北部地域の子育て支援機能やシティプロモーション、誘客促進等を目的とした株式会社手塚プロダクションとのコラボレーション機能等、複合的な機能を有する園内施設の整備に向けて、ここで北部地域における基幹公園の整備構想に向けて内部整理を行いました。引き続き、株式会社手塚プロダクションのご意向も伺いながら協議を進めてまいりますが、より人が集いにぎわう、愛される公園となるよう、コンサルティング受託事業者と法的整理や整備構想のブラッシュアップ等を行いつつ、北部地域の地域課題・行政課題を同時解決する視点、地方創生の推進や新たな付加価値を創出する視点をもって、検討を前に進めてまいります。

市内の都市公園は多面的な機能を最大限発揮できるよう、「東久留米市都市公園ストックマネジメントあり方検討報告書」に沿って、基幹公園の整備の可能性、地域・行政課題を同時に解決できるパークマネジメント、Park‐PFI・指定管理者の民間資金・民間活力の導入、公園のストック再編の可能性等、引き続き、様々な観点から検討を進めてまいります。
その一つとして、ボール遊びのできる公園は、市内12の公立小学校の各通学区域内に、最低1つ以上確保できるよう事業を進めてきており、8年度も、第九小学校区の「すみれ公園」内に防球ネット等、ボール遊びに関する施設を整備いたします。また、子供の広場の遊具等整備は、不動橋広場、やなぎくぼ広場で実施してまいります。

都立六仙公園につきましては、東京都において計画的、段階的に整備が進められており、先日、遊具広場に柳久保小麦をモチーフとしたパンやケーキを模した遊具が設置されました。今後は、その近辺に円形遊具広場を整備し、円形ブランコや回転遊具などのインクルーシブ遊具が設置される予定とのことであります。引き続き、都立六仙公園の魅力向上、にぎわいづくりに向けて、地元自治体としての声を東京都に伝え、連携して、多世代が集い、憩える公園づくりを進めるべく、協議、調整を図ってまいります。

環境・経済の好循環“新しい”視点で持続可能なまち

最後に四点目の挑戦は、「環境・経済の好循環“新しい”視点で持続可能なまち」であります。

持続可能な開発目標であるSDGsの17のゴールは、環境、社会、経済の3側面から捉えることができ、それぞれの側面のバランスがとれ、統合された形で目標を達成するという考え方が示されております。また、7年1月に策定した「東久留米市GX推進方針」では、再生可能エネルギーという1つの取り組みが、カーボンニュートラル(環境)、災害レジリエンス(社会)、地域経済の好循環(経済)の三つの側面における課題の同時解決につながり、地域循環共生圏(ローカルSDGs)を形成する一助にもなると示しているところであります。
ともすると、環境と経済は相反するものと捉えられがちでありますが、このような環境・社会・経済分野の横断的な視点での取り組みは、それぞれの行政課題の同時解決をもたらすことのみならず、更なる好循環を生み出すことができるものと考えております。

私が非常に魅力のある施設であると主張してきた「道の駅」の整備にあたっても、例外ではありません。ネームバリューが高く、集客効果が期待できる「道の駅」を単にその目的だけで整備するのではなく、市内に「道の駅」を設けることにより環境・社会・経済分野の複数の行政課題を解決し、好循環を創出する、このような視点で施設整備の検討を前に進めます。
私は、環境、社会、経済の好循環による持続可能なまちをめざします。

続いて、具体の取り組みであります。

本市のような都市郊外部に、まちの強みや特色を活かした、新しいカタチの道の駅の設置をめざし、まずは庁内における調査・研究の結果をとりまとめました。これをベースとして、環境、社会、経済の好循環による持続可能な視点での道の駅の設置に向けて、検討を更に進めてまいります。

地球温暖化による気候変動は、人間のみならず、ともに地球上で暮らす動植物にも様々な影響を与えます。本市の豊かな水と緑、生きものの生息地を次世代につなげていくためにも、私たちの身近な取り組みがグローバルな課題解決につながる、このような機運を醸成する必要があります。「東久留米市第三次環境基本計画」に内包させた「地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」について、ワークショップを開催し周知を図るなど、広くご理解いただくとともに、市民・事業者・行政が一体となり、各々が取り組むべき施策を講じながら、2050年ゼロカーボン社会の実現をめざしてまいります。また、優先的に保全する緑地として位置付けられている前沢都市計画緑地については、自然の大切さに触れ合うことができるような整備を進めてまいります。
試行実施として8年度末までの間、柳泉園組合のごみ発電の余剰電力を本市の本庁舎や公共施設に供給いただいておりますが、その後もまちの強靭化に資するために、地域で創られたエネルギーを地域で消費する地産地消事業として取り組めるよう、柳泉園組合及び構成市に働きかけてまいります。

市内には様々な企業や団体が存在し、また、多くの市民の方がお住まいであり、それぞれが多様な生産活動を行っております。これらの活動から生み出される発想、活力などをつなぎ合わせ、地域振興を図ることができれば、このまちの未来を創る大きな力となります。こうしたことを念頭に置きながら、民間事業者と連携した事業承継支援、若者や女性の働き方支援、スタートアップ支援等について、特に金融機関に働きかけを行ってまいります。

以上、これら4つの挑戦が導く「新しい東久留米」への道のりは、困難な課題が山積し、決して平坦なものではありませんが、「至誠通天」の信念を胸に、自ら先頭に立ち、「やれる・できる」のプラス思考で果敢に挑んでまいります。

誰もが安心、支え合いのまち

次に、「新しい東久留米」を創る4つの挑戦に加えて、私がめざす「あんしんして暮らせるまち」に向けての「誰もが安心、支え合いのまち」における具体の取り組みについてであります。

7年度の国の補正予算を活用し、長期化する食料品等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者への支援を行うため、効果的・効率的な事業を速やかに固め、一日も早く市民の皆様のお手元に届けられるよう準備を進めているところであります。引き続き、国や東京都の交付金等の活用による効果的な支援策を庁内で検討の上、準備が整い次第、速やかに提案してまいります。

地域産業推進協議会は、市内産業の活性化や創業支援など、地域経済活性化に向けて大変重要な役割を担っていただいております。今後も本協議会と連携を図りながら、にぎわいあふれるまちに向けた取り組みを進めるとともに、国や東京都の補助制度を活用した商工業の振興策を講じてまいります。また、近隣市や沿線自治体、商工会、公共交通事業者等と連携し、西武池袋線沿線のにぎわいや関係人口の創出に取り組んでまいります。

都市農業施策に関しては、昨今の気候変動や長引く物価高騰による経営への影響に対して、国や東京都の物価高騰対策等を活用した支援策を講じてきておりますが、引き続き、より活用しやすい支援策を検討してまいります。また、8年度は、市内の中核的農業者や中心的農業者のスマート農業や脱炭素農業等、農業の効率化に向けて、隔年実施としている、「中核的・中心的農業者支援事業」を実施し、農業者支援、都市農業振興に向けた取り組みを進めてまいります。

地域防災力を高めるため、自主防災組織の結成や運営維持に向けた支援を引き続き行い、万が一の災害時の共助の輪を広げてまいります。災害時にお住まいのご自宅等が安全な場合は、避難所等へ避難せずに、備蓄物資を活用しながら、住み慣れたご自宅等でそのまま避難生活を送る「在宅避難」の周知等を行い、その意識醸成を図ってまいります。また、市内の指定避難所や災害医療を行う医療救護所等の更なる充実に向けても、今後も順次取り組んでまいります。
近年、多発している局所的な豪雨等に対する、道路の雨水排水機能の向上に向けて、道路排水施設の整備や公共下水道事業における雨水管渠整備を進め、引き続き、冠水被害の軽減に向けて取り組んでまいります。

安全で安心して暮らせるまちに向けて、放課後の時間帯に活動するこどもをはじめとする地域住民の方々への見守り活動の一環として、東京都の補助を活用し、8年度も防犯カメラを設置すべく、場所の選定を行っているところであります。決まり次第、必要となる費用を8年度補正予算に提案してまいります。

歩行者の安全確保に向けた、南町四丁目から八幡町二丁目区間の所沢街道歩道整備事業につきましては、引き続き、東京都と連携の上、歩道整備に向けた取り組みを進めてまいります。また、南沢通り(市道207号線)は、8年度中には、仮舗装等の施工を終えたのちに暫定開放を行う等、歩道整備に向けた取り組みを着実に進めてまいります。

人生100年時代と言われる中、デジタルの活用や「女性の健康」にも着目しながら、「スポーツ健康ウィーク東久留米」などを通じた様々な健康づくり事業により、市民の皆様の健康増進とともに、地域のつながりを強めるべく、引き続き、取り組んでまいります。
少子高齢化や単身世帯の増加により、近年、社会全体に孤立化が懸念される中において、市民にとって身近な日常生活圏域で、住民が主体となって、地域のつながりを強め、支え合いの仕組みづくりを行うことが重要になっております。東久留米市社会福祉協議会が行っている地域福祉コーディネーター配置事業をはじめとした、支え合いの仕組みづくりを行う小地域福祉活動を推進してまいります。
障害がある方々が住み慣れた地域で安心して、自立した生活を営んでいけるよう、8年度中に基幹相談支援センターの体制を整備し、地域生活支援拠点の整備に向けても検討を重ねてまいります。

生涯現役で活躍いただき、いつまでもお元気で安心して暮らしていただけるよう、熱中症予防に向けた普及啓発や、認知症への正しい理解の促進並びに認知症の検診事業を行うとともに、認知症高齢者など判断能力の十分でない方への支援にも努めてまいります。また、今後の高齢者の増加を見据えた上で介護保険運営協議会でもご議論いただいてきた、今後の地域包括支援センターのあり方につきましては、8年10月を目途にケア東久留米のブランチを地域包括支援センターとし、4圏域4包括体制で運営してまいります。引き続き、地域包括ケアシステムの深化・推進に向けて、地域包括支援センターの質を確保するとともに機能・体制の充実化に努めてまいります。

広く市民の皆様のご意見を伺えるよう、引き続き、多世代の方々から、タウンミーティングや座談会、中学・高校生年代世代会議等のリアルの場と、市民参加プラットフォーム「くるりっど」やデジタルサービスに関する利用者モニタリング等のオンラインの場、こうした様々な場を活用してまいります。特に、こどもたちをはじめ、これまであまり市政にご意見をいただけなかった方々への意見聴取の取り組みを強め、一人でも多くの方が市政に参加できるよう、努めてまいります。

8年度の上半期を目途として策定検討を進めている「東久留米市財政健全経営計画」に替わる新たな計画は、今後の社会情勢の変化に柔軟に対応でき、より実効性のある市政運営に関する方針、計画等として、この所信表明をベースに、これからの4年間で重点的に取り組む市政運営のビジョンと不断の行財政改革の推進に向けた方針、そして、それぞれで取り組む具体のプランをお示ししたいと考えております。この計画に沿って、持続できる健全な財政運営のもと、新しい視点でのまちづくりに向けて、事業を前に進めてまいります。

現行の「東久留米市デジタル田園都市国家構想総合戦略」につきましては、先に国から示された「地方創生に関する総合戦略」を踏まえつつ、国が今夏を目途に取りまとめる、「強い経済」の実現に力点を置いた、全体戦略としての「地域未来戦略」の動向も注視しながら、今後のあり方を整理してまいります。また、公民連携の視点をもって本市の施策を効果的に推進するため、企業版ふるさと納税の確保等にも努めてまいります。

市民ニーズが多様化・複雑化するとともに、DX・GXの推進等、刻々と変化する社会情勢の中で、今般、「東久留米市職員人材育成基本方針」の見直しを行っており、7年度末までに取りまとめてまいります。これまで以上に職員一人ひとりがデジタル化をはじめ、専門的な知識を持ち、業務改善・事務改善に取り組みながら地域のために貢献できるよう、人材の育成に努めてまいります。また、職員に向けて、8年1月に「ハラスメント防止に関するトップメッセージ」を発出いたしました。誰もが安心して働くことができる職場環境の実現に向けて、今後も取り組んでまいります。

以上、大きく5つの括りに沿った、市長任期二期目の市政運営の基本的考え方と今後の展望をお示しいたしました。
これらに基づき、過去からつくり上げてきたものを単に守るだけではなく、時代に即したまちづくりの視点を持ち、市の発展に資する新たな付加価値の創出とウェルビーイングの向上、そして「あんしんして暮らせるまち」づくりに尽力してまいります。

3 本市における行政課題への取り組み

次に、新たなスタートとなります、8年度の市政運営の取り組みや方向性などについて、当初予算編成の概要を踏まえ申し述べさせていただきます。

(1)令和8年度当初予算編成について

8年度は、増加傾向が続く社会保障関係費や近年の物価高騰、人件費高騰のほか、財政調整基金の年度末残高見込の減少等により、これまで以上に財政の硬直化を招く可能性も危惧される、大変厳しい状況下での予算編成となりました。

こうした中、更なる経常収入の増加や、経常支出の削減に向けた検討など、行財政改革の視点で見直す。「未来志向の公共施設マネジメント」「人にやさしいデジタル化」「こどもたちへの投資」の3点は、いずれも「あんしんして暮らせるまち」の理念に基づく、住民の福祉増進を実現するものであることから、引き続きの重点事項とする。時代の変遷等により社会背景や人の価値観などが大きく変化している今こそが、本市の強みである住み心地の良いまちに新たな付加価値を創出する絶好の機会であると捉える。このような視点を持って創意工夫に努めながら事業全般にわたり精査を行い、調製したものであります。

8年度一般会計予算は、540億2,200万円で、前年度比32億6,200万円、6.4%の増となりました。一般会計と国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険の3特別会計を合わせた総額は、821億7,466万5千円で、前年度比45億7,539万5千円、5.9%の増となっております。
地方公営企業法を適用している下水道事業会計は、収益的収支のうち、収入が26億6,349万4千円、支出が26億6,732万3千円、資本的収支のうち、収入が6億5,320万9千円、支出が12億4,437万9千円となっております。

歳入では、市税において、個人市民税が3億5,300万8千円の増等を見込んでおり、市税全体として、7年度当初予算額との比較では5億390万9千円、2.8%の増となっております。主な一般財源における税連動交付金のうち、地方消費税交付金が対前年度比3億9,800万円、13.8%の増となるほか、地方交付税は対前年度比2億8,700万円、5.9%の増となっております。また、財産収入は都立六仙公園用地としての普通財産売払代金により、12億161万5千円、3,099.9%の増となっているほか、繰入金は対前年度比1億3,143万4千円、7.6%の増、市債は対前年度比4億5,110万円、33.4%の減となっております。

歳出では、民生費が多様な他者との関わりの機会の創出事業費補助金、障害福祉サービス費、法内扶助費(生活保護法)の増等により、対前年度比17億2,293万6千円、6.2%の増、総務費がシステム運用支援委託、システム修正等委託、東部地域センター空調機更新工事、防災行政無線同報系システム操作卓更新工事の増等により、対前年度比5億9,503万2千円、13.1%の増となっております。

なお、今後も国や東京都の動向を注視しながら、適切な予算対応を図ることはもとより、必要な財政支援を求めながら施策を推進してまいります。

(2)令和8年度の主な事業等

続いて、「第5次長期総合計画」に掲げられた基本目標に沿って、8年度の取り組み及び、当初予算に計上した主な事業につきまして申し述べます。

共に創るにぎわいあふれるまち

はじめに、「共に創るにぎわいあふれるまち」についてであります。

上の原地区のまちづくりの推進

上の原地区の国が所有する未整備部分に関しましては、適宜、国の進捗状況を確認してきておりますが、適切なタイミングが来た際に、機を逸することのないよう、引き続き国の動向に注視しながら意見交換を行い、上の原地区のまちづくりのコンセプトであります「自然と調和した“複合多機能都市”」の実現をめざしてまいります。

当初予算に計上した主な事業

その他、当初予算に計上した主な事業として、東部地域センター空調機更新工事及び、生涯学習センター消防施設等更新工事等、中央図書館については、屋内消火栓設備・消火ポンプ更新工事等を行ってまいります。
 

安心して快適にすごせるまち

次に、「安心して快適にすごせるまち」についてであります。

空家対策

8年度末で終期を迎える「東久留米市空家等対策計画」については、次期計画の策定作業を進め、都心のベッドタウンである本市の住宅状況に合った、所有者等による空家等の適切な管理の促進方策や特定空家等に対する措置等の空家等対策について、民間法人との更なる連携も模索しながら、総合的、計画的に講じてまいります。

当初予算に計上した主な事業

その他、当初予算に計上した主な事業として、防災行政無線について、次期新型Jアラート受信機更新及び同報系システム操作卓更新工事を行うほか、消防団第四分団詰所設計を行ってまいります。また、道路の維持管理に向けて、橋梁定期点検を行うほか、耐震改修促進計画の改定作業等を行ってまいります。
 

いきいきと健康に暮らせるまち

次に、「いきいきと健康に暮らせるまち」についてであります。

国民健康保険の健全運営

国民健康保険制度は年齢構成が高く、医療費水準が高い一方、所得水準が低い被保険者が多いといった構造上の課題を抱える中、国の方針を踏まえ、東京都全体として、17年度末までに都内区市町村の保険料水準を完全統一することが示されております。これにより、各団体は、これまでの国民健康保険特別会計の赤字解消を目的とした税率改定ではなく、東京都の標準税率を目途に段階的に税率改定を行っていくこととなりました。
一方で、8年度からは、子ども・子育て支援金制度の創設や出産育児一時金相当分への対応も必要となっていることから、17年度末を見据えた上で、被保険者の急激な負担増にならないよう年度間の平準化を図りながら、法定外一般会計繰入の抑制・解消が可能となる東京都の標準税率への完全移行をめざし、かつ医療費の適正化にも努めてまいります。
これらを勘案の上、国民健康保険税条例の一部改正等につきましては、国民健康保険運営協議会での議論及び答申を尊重し対応するとともに、市長会を通じ、国に対して、より多くの財政負担・支援を求めてまいります。

青年成人期の余暇活動支援

本市における今後の青年・成人期の余暇活動支援に向けましては、地域自立支援協議会での検討を踏まえ、パイロット事業として開催したひばり学級の本格実施に向けて、より生涯学習の要素を増やしつつ、余暇活動を充実させる事業内容に転換してまいります。

当初予算に計上した主な事業

その他、当初予算に計上した主な事業として、児童発達支援センターわかくさ学園空調機更新工事及び、わくわく健康プラザ空調機更新工事等を行ってまいります。
 

子どもが豊かに成長できるまち

次に、「子どもが豊かに成長できるまち」についてであります。

旧しんかわ保育園の跡地活用

旧しんかわ保育園の跡地については、これまでの活用意向調査結果、施設の築年数や老朽化の度合い等を総合的に判断し、建物の解体に向けた実施設計を行うとともに、当該土地の有効活用といった視点を持って、整理してまいります。

コミュニティ・スクール

地域とともにこどもを育てる学校をめざしたコミュニティ・スクールについて、教育委員会では、7年度にパイロット校として南中学校に設置し、引き続き、他校への設置に向けても検討していくとのことであります。

妊娠期から切れ目のない子育て支援、伴走型支援の実施

産後に心身の不調や育児不安のある方等に対して、安心して子育てができる支援を確保するため、引き続き、母子で利用するショートステイ、デイサービス、アウトリーチ事業及び、生後57日から18歳までを対象者としたこどもショートステイ事業を実施するとともに、東久留米市ファミリー・アテンダント事業を継続し、妊娠期から切れ目のない子育て支援及び伴走型支援に努めてまいります。

民間活力を活用した学童保育所の運営体制

学童保育所の運営については、「東久留米市立学童保育所の民間活力の導入に係る実施計画」に基づき8年度から新たに、滝山第一・第二学童保育所及び、南町学童保育所での民間委託を開始いたします。今後につきましては、業務委託による運営状況や学童保育所を取り巻く状況を考慮しながら、民間活力の活用拡大について引き続き検討してまいります。

教育大綱の改定

「東久留米市教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱」につきましては、今般、8年度を始期とする「東久留米市第5次長期総合計画後期基本計画」を策定したことに伴い、同計画に掲げる基本構想・基本計画の教育と子育ての関連部分を基本とした内容として、総合教育会議において教育委員会と協議した上で、改定を行ってまいります。

当初予算に計上した主な事業

その他、当初予算に計上した主な事業として、こども・子育て相談支援として、親子関係形成支援事業を開始してまいるほか、地域子育てひろば上の原の空調機更新工事及び、まえさわ保育園屋根防水工事等を行ってまいります。教育環境の整備につきましては、引き続き、小山小学校増改築工事を行うほか、防犯用特定小電力無線機の購入、小学校給食調理室空調機整備工事を行ってまいります。また、第七小学校及び第十小学校について、小学校給食調理業務委託を行ってまいります。
 

自然と共生する環境にやさしいまち

 次に、「自然と共生する環境にやさしいまち」についてであります。

下谷橋調節池の上部利用

下谷橋調節池については、東京都の整備工事完了後における降雨後の底地の状態の変化等を確認、検証しながら、上部利用の可能性を検討しておりますが、数年前には想定し得なかった局地的な豪雨が多発し、その都度、河川から一定量の貯留を確認している状況にあります。引き続き、降雨時の状況を検証しながら、ご利用者の安全確保及び、本来の調節池機能を妨げないという視点から、東京都との協議において本市の考えを一定お示しさせていただく予定であります。

当初予算に計上した主な事業

その他、当初予算に計上した主な事業として、「ナラ枯れ」の被害が確認されている野火止用水地域等について、引き続き、森林環境譲与税を活用しながら、ナラ枯れ対策のための樹木伐採を行うほか、一般廃棄物処理基本計画及び災害廃棄物処理計画の改定にあたり、コンサルタント業務委託等を行ってまいります。
 

基本構想実現のために

 最後に、「基本構想実現のために」についてであります。

組織機構等の見直し

「東久留米市第5次長期総合計画後期基本計画」の期初にあたり、8年4月から新たな組織体制で市政運営を図ってまいりますが、今後も、市政の動きに即した効果的・効率的な組織のあり方を追求し続けていくことも重要であることから、組織機構等の研究を継続してまいります。

男女共同参画の推進

男女共同参画社会の実現に向けて、東久留米市男女平等推進市民会議と連携を図りながら、「東久留米市第4次男女平等推進プラン」に掲げる取り組みを推進しております。現プランの計画期間は9年度末で終了となることから、8年度には市民アンケート調査を行い、現況を把握しながら策定作業を進めてまいります。

市史編さん

本市の歴史を記録し、後世に伝えることは重要かつ意義あるものであり、とりわけ、通史の裏付けとなる史料を残すことは、将来の人々が歴史を検証し、未来を見通すために大切なものであります。一方で、本格的に市史編さんに着手するには、現状の限られたリソースの中で環境を整える必要があり、現時点では庁内で歴史公文書等の収集・保存を継続しております。また、広く東久留米の歴史に興味、関心をお持ちいただけるような機運の醸成に努めてまいります。

恒久的平和実現に向けた取り組み

終戦から80年の節目となった7年度においては、戦争の悲惨さを記録し、次世代に受け継いでいくため、戦争にまつわる空襲体験、被爆体験、学童疎開、親や祖父母から聞いた話などの体験談を募集し、まとめました。また、東久留米市での戦中、戦後の体験談もまとめ、平和資料展で上映するなど平和啓発のために活用いたしました。
今後も平和の尊さや大切さを次世代に伝えていく努力、恒久的な平和に向けた取り組みを行っていくとともに、平和首長会議東京都多摩地域平和ネットワークにも引き続き参加し、連携してまいりたいと考えております。

当初予算に計上した主な事業

その他、当初予算に計上した主な事業として、予約窓口の実施及び書かない窓口の横展開、市役所本庁舎キオスク端末整備、電話自動音声応答システムの導入(フロントヤード改革)のほか、市庁舎は経年により老朽化する中、安全・安心に向けて必須となる、排煙口更新工事及び冷温水発生機部品交換整備工事等を行ってまいります。また、市税納付の利便性向上に向けてATM口座振替受付業務委託を行ってまいります。

4 むすびに(「至誠通天」やれる、できる市役所)

以上、“新しい”挑戦を軸に、私の所信を申し述べてまいりました。
「大きな変化は、ある日突然完成するものではなく、挑戦を積み重ねてきた歩みの先に現れる。」
こうした一例として、日本人初の女性宇宙飛行士である、向井千秋氏の歩みをご紹介いたします。

向井氏は、宇宙飛行士になる以前は、医師としてご活躍されておりました。
医師を志した原点は、幼少期に病と向き合う家族の姿、そして懸命に治療にあたる医師の姿があり、「人の命を支える仕事に就きたい」という思いにつながったとのことであります。その後、晴れて医師となりましたが、当時、女性が極めて少ない心臓外科の分野に身を投じ、厳しい現場で研鑽を積み重ねられたそうです。安定した道を選ぶこともできた中、あえて困難な分野に挑んだ背景には、「必要とされる場所で力を尽くしたい」という、強い使命感にあふれていたとのことであります。

このような向井氏と宇宙との出会いは、心臓外科医としての当直明けの朝、偶然、手に取った新聞の片隅の「宇宙飛行士募集」の記事を目にしたところにあります。「日本人も宇宙へ行く時代になったのか」と思いながら記事を切り抜き、財布にしまった、その何気ない行動が、後に人生を大きく動かすことになります。

向井氏は、こう語ります。「人の運命なんて不思議なもの。あの朝、小さなあの記事が私に囁きかけなければ、地球を外から眺めるなんてことに憧れなかったのに。人生は気まぐれなもの」と。続けて、「宝くじだって買わなきゃ当たらない。ダメでもともと。やってみるか」と、宇宙飛行士への応募を決意したとのことであります。その根底にあるのは、完璧な準備や確信ではありません。迷いの中でも一歩を踏み出す、静かな決断でありました。

向井氏の歩みが語りかけるように、挑戦は思いがけない出会いから始まります。市政運営においても、日々感じる小さな違和感や気づき、市民の皆様の声、社会の変化等に目を向け、何事も前例踏襲で対するのではなく、前向き、積極的な行動に移す。それら挑戦の積み重ねが、物事を前に進め、このまちの未来を確実に切り拓きます。

その信念は、誠を尽くし、真心を込めて挑み続ければ、必ずや道は拓ける、「至誠通天」であります。私はこの思いを胸に、今後も市民の皆様や議員各位、そして職員とともに、「新しい東久留米」を創るべく、また新たな一年目との気持ちをもって市政運営に全力で取り組んでまいります。

 

令和8年2月28日

東久留米市長
富田 竜馬

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