平成22年度
東久留米市教育委員会基本方針

●基本方針1 安全な学校と信頼される教育の確立

  新たな改革が求められている21世紀の教育を推進するためには、教育を受ける者の心身の発達に応じて、体系的な教育が組織的に行われる学校づくりが不可欠です。そのために、地域の特性を踏まえ、効率的で透明性の高い開かれた学校経営、子どもたちが安全で安心して学べる環境の整備、時代及び社会の変化への感覚と問題意識を備えた教員の資質・能力の向上に努め、市民の期待にこたえる信頼される学校づくりを推進します。

<施策の方向>
1. 学校教育の充実に向けた取り組みを進めるため、教育目標を踏まえた校長の経営方針に基づく学校経営の具現化に努め、校長のリーダーシップの確立を図ります。また、組織体として機能する学校づくりを推進するため、組織的な課題対応力の向上を図ります。

2.子どもたちの安全確保及び学校の安全管理の徹底を期して、日常の安全管理及び安全指導を行うとともに、家庭・地域及び関係団体と連携した施策の充実を図り、安全・安心な学校づくりを推進します。さらに、学校の体育館の耐震化や老朽化する教育施設の整備に努めます。

3.「東久留米市立学校再編成計画」(以下「学校再編成計画」という)及び「東久留米市立学校再編成にかかる実施概要(基本プラン)」(以下「基本プラン」という)を踏まえ、教育条件の整備を推進します。また、東部地域の学校再編成については、「学校再編成計画」及び「基本プラン」に基づき、環境変化等を踏まえた具体案を示し、関係者との意見調整を図りながら進めます。

4.校庭芝生化や新学習指導要領に係る教材整備を進め、教育環境の充実を図ります。

5.子どもたちの実態や保護者・地域の願いを踏まえ、各学校が創意工夫を凝らして多様で弾力的な教育課程を編成し、特色ある学校づくりを推進します。

6.学校の自立的改革を進めるために、校長の指導の下、学校で「週の指導計画」を作成し、教育活動の計画・実施・評価を確実に行い、教育課程の適正な編成・実施を図ります。

7.教員の意識改革を図り、授業改善に生かすため、年間指導計画や評価計画、評価規準などの公表を進めます。また、授業公開を積極的に実施するとともに、授業研究を通して校内研究会の充実を図ります。

8.教員の授業改善及び指導力の向上を進めるため、人事考課やキャリアプランと連動した能力開発型の研修を行うなど、教員のライフステージに応じた校内及び校外研修の質的充実を図り、資質・能力の向上に努めます。

9.東久留米市教育センターの事業を推進し、本市の教育相談室や学習適応教室の事業と教員の研修事業の一層の充実を図ります。また、教育に関する情報の収集・発信についても機能の充実を図ります。

10.学校教育の充実のため、市内全学校における自己評価と学校評議員・保護者・地域住民などによる学校関係者評価を行い、教育委員会への報告のほか、市民への公表に努め、開かれた学校づくりを一層推進します。

11.障害のある子どもが個々の教育ニーズに応じた指導が受けられるよう、特別支援教育の充実を図るとともに、教育相談室や特別支援学校との連携を深めます。また、小学校・中学校に在籍する子どもの学習障害、注意欠陥/多動性障害、高機能自閉症などへの教育的対応の充実を図り、特別支援教育を進める体制の整備を推進します。

12.幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、小学校就学前に適切な幼児教育を受けることができるよう、家庭、幼稚園、保育園と小学校以降の教育との連携を強化し、小学校への円滑な連携に努めます。 また、教育の機会均等に資するため、中学校卒業後、経済的理由により高等学校等への修学が困難である生徒に対し、学資金の助成を行います。

13.幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校などの校種間のつながりや学校間の連携を深めた教育の推進に努めます。

14.学校の教育活動に関する情報については、学校だよりやホームページによる公開などを通して広く市民に提供するとともに、個人情報については、東久留米市個人情報保護条例及び東久留米市情報公開条例に基づいて適正に取り扱います。

●基本方針2 確かな学力の育成

  主体的に生き、社会の変化に柔軟に対応できるよう、子どもたち一人一人に幅広い知識と教養、技術を身に付けさせ、学習への意欲、思考力、判断力、表現力などの資質や能力を含めた「確かな学力」を育成することが求められます。そのために、小・中連携に基づく系統的な教育課程を編成し、個性と創造力を伸ばす教育を重視するとともに、言語活動を充実させ、基礎・基本が確実に理解・習得されるよう学習指導の工夫・改善を推進します。

<施策の方向>
1.わが国の発展に貢献し、国際社会の中で活躍する人材を育成するため、基礎・基本の確実な定着と確かな学力の育成をねらいとした「分かる授業」を展開するなど、学校において学習指導の工夫・改善を進めます。

2.学力向上を図るための調査の結果を踏まえ、子どもたちの特性などに対応するため、全員一斉の授業の充実とともに、習熟の程度に応じた少人数学習集団の編成を進めるなど、きめ細かな指導や個に応じた多様な教育を一層推進します。

3.世界の中の日本人としてのアイデンティティを育てるため、日本の伝統と文化に関する教育を推進するとともに、ALT(外国語補助指導員)や地域の人材の協力を得て外国語活動・英語教育などを推進し、国際社会を理解するための教育の充実に努めます。

4.子どもたちの地球温暖化防止への意識と、環境に配慮した行動を実践する意欲を高めるため、全小・中学校を対象とした環境教育推進月間を設定し、CO2の削減に向けた環境教育を進めます。

5.子どもたちの学力の向上を目指し、学習習慣の定着を図るため、より積極的に家庭学習を展開するなど、学校と家庭が協働する取り組みを推進します。

6.「総合的な学習の時間」の趣旨に即して、「学校としての全体計画」をもとに計画的に指導を実施し、取組内容の不断の検証を行うことにより、各学校において「総合的な学習の時間」の授業の教育効果の向上に努めます。

7.情報化社会の進展に対応するため、情報活用能力を育成するとともに情報機器の活用に関する今日的教育課題に対し、規範意識の向上を図るため、情報モラル教育などを充実します。

8.子どもの進路希望に応じたキャリア教育を充実するため、職場体験などにより、望ましい勤労観や職業観をはぐくむとともに、ガイダンスの機能を高めます。

9.子どもたちに進んで読書する態度をはぐくむため、「東久留米市子ども読書活動推進計画」に基づいた教育を推進するとともに、環境整備に努めます。

 

●基本方針3 人権尊重及び社会貢献の精神の育成

  多様な人々が共に暮らす東久留米市にあって、 すべての人々が、人権尊重の理念を正しく理解するとともに、生命を大切にし、社会生活の基本的ルールや思いやりの心を身に付け、社会に貢献しようとする精神をはぐくむことが求められます。 そのために、人権教育及び心の教育を充実するとともに、権利と義務、自由と責任についての認識を深め、公共心をもち自立した個人を育てる教育を推進します。

<施策の方向>
1.人権尊重の理念を広く社会に定着させ、あらゆる偏見や差別をなくすため、「東京都人権施策推進指針」などに基づき、人権教育を推進します。
  (1)人権施策推進指針に示された、女性、子ども、高齢者、障害者、同和問題、アイヌの人々、外国人、 HIV感染者、犯罪被害者やその家族、その他の人権問題などの課題について、学校教育や社会教育などを通じて、人権教育を効果的に進めます。
  また、同和問題をはじめ様々な人権課題にかかわる差別意識の解消を図るための教育を推進します。
  (2)相互に支え合う社会づくりを目指して、自他の権利を重んじ義務を確実に果たすことや人への思いやりが実際に行動につながるよう、社会体験や自然体験、交流活動などの学習の機会を充実します。

2.子どもたちが人権感覚を磨き、自他をいつくしみ生命を大切にするなど、人間性豊かに健やかに成長できるよう、学校、家庭及び地域の連携を図ります。

3.社会の一員としての自覚を高め、健全で豊かな心を育成することをねらいとして、地域や関係諸機関と連携し、奉仕活動などの様々な体験活動の充実を図ります。

 

●基本方針4 健やかな心と体の育成

  すべての人々が健全な心の発達・成長とともに健やかな身体をはぐくむために、思いやりや道徳心などの人間性と、生涯を通じて積極的にスポーツに親しむ習慣や意欲、体力づくりへの意識の向上、及び食育や身体の健康について理解を深めることが求められます。
そのために、心と体の教育を充実するとともに、自己実現を目指そうとする意欲、態度や自発的な精神を育成する教育を推進します。
また、人々が生涯を通じて、健康に関心を持ち、自らスポーツに親しみ、体力づくりに積極的に取り組む機会の充実を図ります。

<施策の方向>
1. 子どもたちが、思いやりの心や社会生活の基本的ルールを身に付けるとともに、社会貢献の精神をはぐくむため、学校、家庭及び地域と連携して「心の教育」を推進します。
 (1)学校における道徳教育を推進するため、全教育活動を通じて道徳性を高めるとともに、道徳の授業の充実を目指します。
 (2)道徳授業地区公開講座などを全校で実施し、学校、家庭及び地域が子どもたちの心の育成について協議し、三者の連携を一層深めます。

2.学校では子どもたちの体力の現状を把握し、体育・健康教育の充実を図り、健康や体力づくりに関する意識を高め、健康を保持・増進する資質や能力をはぐくみます。また、体力の向上を目指し、学校、家庭及び地域が連携・協力して、健康・体力づくりを推進します。

3.いじめや不登校、非行などの子どもの多様な課題への対応の充実を図ります。
 (1)「いじめ0(ゼロ)」「不登校0(ゼロ)」の学校を目指し、互いに認め合い共に学び合う学校づくりを進めます。
 (2)課題に迅速かつ的確に対応できる教員の育成に努め、学校における指導体制や相談機能を充実させ、教育相談室・学習適応教室・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー等の関係各機関と協力して課題の解決にあたります。

4.子どもたちが健康について自ら考え判断し行動できるよう、学校における食育の充実に努め、健康の保持・増進を図り、心身の健全な育成を目指します。
   
5.保護者は、家庭における子どもの教育に第一義的責任を有します。そのため、生活に必要な習慣を身に付け、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達が図れるよう家庭教育への支援を推進します。

6.学校クラブ・部活動の振興とともに、市民のスポーツの振興、健康・体力づくりを進めるため、スポーツセンターなど体育施設の有効活用と効率的な運営、指導者や組織の育成、事業などの充実を図ります。また、平成25年、本市が会場市となる「第68回国民体育大会山岳競技(東京国体)」の開催に向けた準備を進めます。

 

 

●基本方針5 生涯学習の振興を目指した連携・協力の推進

  市民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送るため、生涯を通じて学び続けられるよう、教育の目的と生涯学習社会の確立を実現することが求められます。そのために、家庭、地域及び学校が一体となって、互いの教育活動の状況について情報提供するなどの説明責任を果たし、生涯学習社会の構築に向けて、緊密な連携・協力に努めます。

<施策の方向>
1.地域の教育力の再構築を目指し、市民が学習の成果を地域活動に生かすことができるよう、学習の機会や場、社会参加の仕組みなどの整備を行います。
  また、生涯学習関係機関との連携を密にし、市民の生涯学習の振興を図るための推進体制の確立を目指します。

2.地域住民が主体となり、学校内外における子どもたちの体験活動などを支援する取り組みを進めるなど、地域の人材の協力を得て、地域や学校の教育活動への支援体制を充実します。

3.学校などの教育施設は市民の共有財産であるとの観点から、その施設及び機能を開放し効率的な活用を図ります。

4.生涯学習センターや図書館、郷土資料室などを活用し、学習・交流の機会や情報の提供を図るとともに、生涯学習活動を支援して、家庭や地域の教育力の向上を図ります。

5.芸術や伝統と文化などに親しみ、参加できる機会を提供するとともに、市民の文化の創造・交流の場の充実に努めます。

6.東久留米市に伝わる有形・無形の文化財の保護に努め、文化財の公開・活用を推進します。

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