ウクライナの花は、いつも太陽に向けて咲くヒマワリです

 今回の「国際理解講座」(公民館主催)はエレナ・ソロニーナさんを講師にお迎えし、
      ウクライナの話・日本との文化の違いなどをお話していただきました。

 1991年8月24日 ソビエト連邦より独立
 《首都》 キエフ 5世紀に出来た町
 《面積》 日本の約1・6倍 
 《人口》 約4850万人
 《言語》 ウクライナ語・ロシア語     
 《民族》 ウクライナ人が70%・ロシア人ほか
 《宗教》 ロシア正教・カトリック正教ほか


       《屋根に特徴のある教会》 聖アンドレイ教会      聖ソフィア寺院

日本ではなじみがうすいように思われますが、昨年の大統領選では、日本でも大きく報道されました。また、日本に関係の深い「ヤルタ会談」や「ゴルバチョフ元大統領」が休暇中にクーデターにより、クリミア半島の別荘に軟禁され、ペレストロイカが進められたことはよく知られていると思います。
土壌が肥沃なため農業が豊かで、透明な青い空と、美しい自然に恵まれた国です。

  
ユシチェンコ元首相が正式に大統領に就任しました 「ヤルタ会談」が行われた
《リヴァディア宮殿
クリミア半島は昔、帝政ロシア時代に貴族の保養地、別荘地として栄え、現在は観光名所にもなっています

エレナ・ソロニーナさんは4年前に来日され、現在は、帝京大学の国際文化科の3年生です。育児や家事をこなし、大学に通っています。

日本人のご主人と、6ヶ月のアレンちゃんと東久留米にお住まいです。
私たちが知らないウクライナのこと、日本での生活、文化の違いで戸惑ったことなどを話していただきました。
   《講師のエレナ・ソロニーナさん》

エレナさんは、他の国を見てみたい好奇心にかられ、いろいろな国に出かけたそうです。
その中の一つが日本でした。日本人はお金持ちそうにみえ、みんなが親切で、笑顔で接してくれるのが気に入りすぐ帰国するつもりが、4年にもなり、その間結婚、出産をなさり、ちょっとした好奇心が人生を大きく変えることになりました。
来日前、ウクライナではほとんど日本の情報はなく、古い映画を見た記憶があるそうです。それもちょんまげを結っていたそうですが、いまでは、テレビで日本のことも放送されるようになったようです。

   《長男のアレンちゃんと》
異文化を理解することは容易ではないことで、イエス・ノーが理解できず、問題が起こることがある。あいまいなところが日本の文化というが、これには戸惑ってしまう。
ロシア正教では、神はひとりだが、日本には神様が何人もいるのが不思議。(八百万の神?)
ウクライナでは、生の魚は食べないのに、日本人は、まだ動いている魚を食べるのを見てショックで、とても残酷だと思った。だがそれにも3ヶ月で慣れ、今ではお刺身が大好きだそうです。
 《多くの市民の方が集まり、熱心に耳をかたむけられました。ビデオでは美しい風景や、コザックダンスなどを観賞》
 
《ウクライナの教育制度》

 小・中学生(6歳から17歳まで)は義務教育。その間は同じ学校に通学するそうです。日本の義務教育のことはよく分からないが、約10年間一緒に過ごすことは年少者の世話をしたり、年長者を敬い、お互いに労わりあう精神が生まれ、とてもいいことだと思っていらっしゃいます。

《男女平等と仕事》 

ウクライナでは職業を持っていない女性はほとんど無く、1917年の革命後は男女ともに働き、家事、育児は男性も担当し、特に大戦後は何も無く、みんなで新しい国を作るため働いたそうです。
最近は資格を取って専門的な仕事に就いたり、女性起業家、女医、政治家は女性に多いそうです。
いま、ウクライナは仕事が無く、外国に出たりしているので、経済面でも新しい大統領に期待しているとのこと。
                                  
《その他》

通貨は、「ユーロ」を取り入れているが、日常的な買い物には「グリムナ」を使っている。
言語はウクライナ語とロシア語だが少々の違いがあるそうです。
民族衣装が美しい「コザックダンス」、日本でもおなじみの「ピロシキ」もウクライナが発祥地でした。
私たちがロシアと思っていた原点はウクライナだったようです。
交通手段は地下鉄・電車、そして日本ではほとんど見かけなくなったトロリーバスを使います。もちろん普通のバスもあります。


 《入れこ式人形マトリョーシカ》

日本人から見たウクライナを、ウクライナを旅された方からお話をうかがいました。
とても美しい国で、地平線のかなたまで、「ひまわりの花」が咲き乱れていたのが印象的だったそうです。
旅行中、日本人に会ったのはたったひとりだけ、異文化体験をするには、いまが絶好のようです。


 《とび入りでお話をしていただく》


 《ひまわりの花・花

     《講演後お茶をいただきながら、エレナさんご一家と共に歓談のひと時をもちました》

《最後に》
自分の国でない所で、長く住むことへの不安。文化の違いと自分の主観の違い。子どもを生み育てる不安。少しずつ不安は少なくなってきたようですが、また新たな不安が生まれてくるそうです。
もっと日本を理解するために、大学で勉強されています。
そしていまでは、新しい期待に胸がいっぱいになることもあるそうです。

日本に永住される可能性のある、エレナさんにとってお互いの文化を理解しあうことが重要だと思いますが、現在の日本のあり方に不安を感じながらの子育ては、母親として一番気になることなのではないでしょうか。

右の記事は、2004年12月8日読売新聞(朝刊)に掲載された、エレナさんの投稿記事です。

きちんとした日本語と適切な文章にも驚かされました。
そして、私たち日本人にとって耳の痛い「言葉」です。

お読みになられた方もいらっしゃると思いますが、下記に紹介いたします。

  《エレナさんの投稿が載った読売新聞》
「女子中高生たちスカート短すぎ」    ソロニナ エレナ(東久留米市)

 中学校や高校の制服について、今の女性のスカートは短すぎると思うことがよくあります。私は、毎日電車にのっていますが、女子中学生や高校生が階段を上る時、周りの人は不思議そうに足を見ます。どうしてそんな短いスカートをはくのか、学生にとってはファッションなのでしょうか。
 私の国、ウクライナでは、学校の規則が厳しいものでした。化粧やピアスはぜったい許されませんでした。日本のような短いスカートは、もちろんはいてはいけません。日本の学校では、こういう規則がないのでしょうか。
 私が思うに、学校は遊びに行くところではありません。決められた規則はきちんと守らなければいけないと思います。規則を守らないのは学生だけが悪いのではなく、先生にも問題があるかもしれません。規則を守ることの大事さをしっかりと教えなければいけないと思います。そのためには新しい考えかたの学校を作る必要があるかもしれません。
 私は日本人と結婚していてもうすぐ子供が生まれます。生まれてくる子供を規則をきちんと教えてくれる学校に行かせることが私の役目だと思っています。

次回は9月10日(土) 「メキシコの話」を予定しています。お楽しみに。
                                                2005年6月



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